INTERVIEW

発電事業と自然。
その両立を、環境影響評価で支える。

環境アセスメント
近藤 桂
環境事業部 環境ソリューションセンター
環境アセスメントグループ
2020年入社
農林海洋科学部 海洋資源科学科 卒

図書館も、海岸も、調査の舞台。

いまの仕事内容を教えてください。

大きく2つの業務があります。ひとつは、洋上風力発電に関わる「環境アセスメント図書」の作成。計画中の発電所が、環境にどのような影響を及ぼす可能性があるのか評価するものです。データの収集や図書館での調査のほか、その結果を携え、自治体や経済産業省の審査会に参加することもあります。もうひとつは、火力発電所に関わる海域調査。発電所の運転が環境に負荷をかけていないか、船を出しての海水温調査や海生生物調査を行っています。

もともと、環境に関わる仕事がしたかったんですか?

「環境」というキーワードは意識していましたが、いま思えば漠然としていましたね。それが具体的になったのは、東京パワーテクノロジーの存在を知ってからです。環境影響評価という業務を聞いて、大学で知った環境アセスメントとつながりました。社会的なニーズが高い分、事業として安定していますし、転勤もない。じっくりと打ち込むことのできる、価値の高い仕事だと感じました。

5年で一人前の、広くて深い世界。

入社3年目。もう一人前ですか?

まだ見習いです(笑)。この仕事は専門性が高いうえに、ひとことで調査といっても幅が広く、使う頭もそれぞれ違います。資料を読み解いたり、業務を理解したりするために、用語や法令を頭に入れるのも一苦労。1人で現場に出られるまで、だいたい5年はかかるそうです。ですから、いまは先輩のサポートが中心。でも、部分的には任される部分も増えてきました。自分が携わったアセスメント図書が広く公開されたり、たくさんの調整を要した調査が無事に完了したりした時など、達成感を感じる場面も多くなってきましたね。

先輩のすごさを感じるのは、どんな時ですか?

いろいろありますが、象徴的なのは審査会でしょうか。自治体や経済産業省が主催し、発電事業者が事業説明を行うものです。私たちは、お客様である発電事業者をサポートするために同行します。発電事業者が環境についての専門的な質問を受けた時、先輩がかわりに答えることがあるのですが、その的確さとなめらかさにはいつも驚かされます。いったい、どれくらいの経験と場数を踏んだらあんなふうになれるのかな、と(笑)。同時に、東京パワーテクノロジーの存在意義も強く感じられる、貴重な機会です。

環境に関わる責任を、誠実さに変えて。

この先、どんな存在に成長したいですか?

幅広く知識を吸収することはもちろん、自分だけの得意分野をつくりたいと思っています。たとえば「鳥のことならあの人」「海の生き物についてはこの人」といったように、頼れる先輩には得意分野があります。まだまだ自分のことで手いっぱいの私ですが、私も先輩たちのように、困っている後輩を助けられる存在になりたいですね。大学で海について学んだので、それを入り口に何か見つけられないか、業務の中で模索しているところです。

環境に関わるやりがいを、どんなところに感じていますか?

社会的な関心が高い分野であることにやりがいを覚えますね。一方で、大きな責任も感じています。海域調査では、地元の漁業関係者に協力を仰ぐことがあります。お話をしているうちに、漁業や景観についての不安を、ふと口にされることがあるんです。私が正しく環境影響評価を行うことで、その印象を少しでも変えられるかもしれない。同時に、お客さまと地元との合意形成のお手伝いができるかもしれない。少なからず影響力のある仕事であることをしっかりと意識して、誠実に仕事を進めていきたいと思います。