INTERVIEW

巨大発電所の点検に、
新しい効率化をもたらす。

設備点検
澁谷 啓太
原子力事業部 新潟原子力事業所
設備保全部 建築グループ
2018年入社
工学部 建築学科 卒

ゼネコンに入ったら、入れない場所。

建築を学んだ人にとって、東京パワーテクノロジーの魅力とは?

原子力発電所や火力発電所など、ふつうなら立ち入ることもできない建築物に関われる点でしょうか。就活時点では僕もゼネコンなどを志望し、内定をいくつかいただいていました。けれど、東京パワーテクノロジーの先輩社員と話す機会があり、一般的なゼネコンではできない仕事がありそうだと強く感じたんです。個人的な趣味として、発電所や工場のようなメカニカルな建築物が好きだという事情もあったのですが(笑)。

いま手がけている仕事を教えてください。

柏崎刈羽原子力発電所にて、建築関係設備の点検や、補修工事の現場管理を担当しています。原子力発電所のルールを遵守し、注意すべき点をしっかりと踏まえながら、協力会社の方々とともに作業を進めます。一方で、新たな手法を取り入れた点検作業の効率化にも取り組んでいます。たとえばタブレット端末の導入によって、点検の履歴を追いやすくしたり、報告書の作成を現場で行えるようにしたり。また、ドローンの導入にも実証試験的に着手しました。

誰よりも、ドローンに詳しく。

ドローン導入の背景とは?

7号機まである柏崎刈羽原子力発電所は、定期点検の作業量が膨大です。発電所を隅から隅まで見ることができる面白さはあるのですが、点検すべき項目が多く、相当なプレッシャーもかかります。僕は入社2年目のとき、この定期点検のメイン担当を務めました。先輩の指導を受けながら臨んだものの、調整がうまくいかずに作業を止めてしまうなど、悔しい思いもしています。人手不足のいま、この大変な定期点検を少しでも効率化するために、ドローンが有望視されているのです。また、酸素欠乏エリアであるタンク内の点検など、安全性の向上という側面もあります。

ご自身はどのような役割を果たしているのですか。

民間のドローン資格を取得したうえで(※)、部署でいちばん操作に習熟しています。それを活かして、「現状の点検にどのような形でドローンを導入すべきか」「そのメリットとデメリットは何か」「デメリットをどう解消できるか」などを考え、試験計画を立案。実行した結果をもとに、さらなる検討を行っていきます。手を挙げた人にこうしたチャレンジを任せ、しっかり後押ししてくれる環境があるので、面白さをしっかり味わいながら打ち込んでいます。 ※2022年11月取材当時/国家資格による免許制度は2022年12月より導入予定

先端技術を取り入れた挑戦を。

チャレンジにあたって、心がけていることはありますか。

就職にあたって父からアドバイスされた、「できないと決めつけず、なんでもやってみる」ことを実践しています。無理だと思えばそこで思考が止まってしまいますが、「どうすればできるのか」を考え抜くうちに道が拓けることもありますし、自分自身の成長にもつながると思うんです。100%の実現は難しくても、「ここまでならできる」というポイントを見つけ出せるようになれば、提案力も向上していくはずです。

今後の目標について教えてください。

ドローンを一例として、先端技術の導入による効率化をさらに追求していきたいですね。ドローンが普及するとともに、単純に「飛ぶ・見る」だけではない、新たな技術や手法が開発されつつあります。そういった動向を注視しながら、「こういうことができないか」という具体的なイメージを持ち、思いを込めて実現していけたらと思っています。また、ARやVRにも高い可能性を感じています。チャレンジしやすい社風をしっかり追い風に変えて、これまでになかった効率化を果たし、発電所に貢献できたら嬉しいですね。